人工島の中央に広場が設けられている。
そして、ちょうど島を北から南へ、神戸流に言うと
山側から海側に向かって、川が流れている。
この川も人が造った川だから、流れて、と言うか流されている、わけだけど。
ところどころに彫刻や噴水があり、夏には子供たちの水遊び場所にもなる、島民たちの、いわゆる憩いの場。

うららかないい天気。
主人は休日出勤。
そこで子供たちと、外で食事することにした。
外で食事、というのは必ずしも外食することを意味しない。
わたしの場合、外でお弁当を広げる、という意味であることがほとんどである。
今日もそう。
次女が風邪をひいていて、昨日予防接種が受けられなかったのが気になったが、寒さを感じたら、即、帰宅、を決めて、でかけることにした。

早春の電車眠りを満載し

ちょうど人工川の上をなぞるようにして、島と「本土」を結ぶ島民の足であるモノレールが走っている。
モノレールだから、ゆっくり、のんびり走る。間違ってもブッ飛ばしたり逆走したりはしない。その、ゴトゴトン、という音を聞くともなく聞きながら、川べりの木製のベンチに座り、むすめたちとのランチタイム。
今日は、あの薬丸くんのトークショーが島のショッピングセンターで行われることもあってか、人も多目。日差しが柔らかいせいか、犬も多目。皆、ほのぼのとくつろいでいる。
じっとしているのが苦手なむすめたちは、食事も早々に、その辺りを駆け回り出す。

春立ちてポニーテールはよくはずむ

2歳半違いの姉妹が、ようやくいっしょに遊ぶ楽しみに目覚めた春である。
笑い声が響き、こちらも珍しく慈母のように微笑んで二人を見守っていた・・・・そのとき。

・・・次女が川に落ちたのであった。
幸い浅瀬だったので、わたし一人でも引き上げ可能。ずぶ濡れの服を脱がせ、人目もはばからず、わたしは一枚セーターを脱ぎ、それでグルグル巻きにして、即、帰路に就いた。

次女の風邪は、なぜかそれ以来快方に向かっている。
それは良かった、のであるが。
次女が視界から消えて、おもわず悲鳴をあげてしまったとき。
一人の青年がこちらに向かって走って来てくれた。
しかし、なぜかすぐに背を向けて立ち去ってしまったのである。
それは、次女の無事を見届けたから、であってほしい。
おもわずセーターを脱ぎ捨てたわたしの、たくましい二の腕に恐れを為したためではなく。

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